矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2018
「機械学習」と「分析」どちらも可能なプラットフォーム「Cloudera Enterprise」
Cloudera株式会社は記者発表会を開催した(2/7)。米ClouderaのCEOであるTom Reilly氏が来日し、「Cloudera Enterprise」の製品展開について説明を行った。 Clouderaは、「機械学習」と「分析」を可能にする、ビッグデータプラットフォームを提供している。クラウド環境に最適なプラットフォームの提供を通じて、顧客企業のビッグデータ活用を支援する。   説明の冒頭においてTom氏はClouderaの概況について明らかにした。まずClouderaのパートナー企業数は3000社を超え、世界規模で巨大なパートナーエコシステムを構築している。次に顧客企業の数は前年から48%増加しており、契約数でみても前年比40%程度の伸長率に なったという。また、案件規模も引き続き拡大しているそうだ。加えて、顧客企業の中には世界規模で活躍するトップ企業も多く含まれており、たとえば金融機関においてはトップ10社のうち7社が顧客であると明かした。   次に、Tom氏は今回、日本国内における先進事例のうち、株式会社DMM.comラボの事例を挙げた。DMM.comラボは、リアルタイム処理に長けた機械学習の枠組みであるApache Sparkを用いて、顧客に最適な商品を提示するレコメンデーションエンジンを開発、売上の拡大につなげているという。   続けてTom氏は、Sparkおよび分析を行うIMPALAの導入社数について、Sparkは850社、IMPALAは800社を超えていると明かした上で 、各々の製品を導入した8割以上の顧客が両製品を購入(オーバーラップ)していたと指摘。そこで、Clouderaは一つのプラットフォーム上でSparkとIMPALAを利用できる「Cloudera Enterprise」の提供を開始している。 Cloudera Enterpriseの特徴として、マルチクラウド・オンプレミスを問わず、データを検索・機械学習・分析の対象とすることができる点を挙げた。同プラットフォームを用いることで、データを一箇所に保管することが可能となり(写真)、さらにアクセス等を制御して高いセキュリティを担保することができると語った。 __________ Cloudera Enterpriseには、SparkやIMPALAをはじめとするオープンソースソフトウェア(OSS)が含まれている。OSSに高い操作性やセキュリティを付与したことが、Clouderaの顧客増加の一助となっているのではないかと考える。 (井上圭介)
4 20
2018
DeNAの考えるMaaS市場の現在と今後
DeNAが開催したMaaS市場の勉強会に参加した。(3/27開催 東京)DeNA執行役員 オートモーティブ事業本部長の中島宏氏が登壇し、MaaS市場の構造整理や今後の市場展望に対する見解を述べた。 そもそも、MaaSとはMobility as a Serviceの略であり、「サービスとしてのモビリティー」を指している。具体例としてDeNAのカーシェアサービス「Anyca」やUberの提供する相乗り(ライドシェア)サービスなどが挙げられる。 まず、中島氏は「都市化」や「コンパクトシティ化」などの時代的背景から、今後MaaS市場は拡大していくとみる。また、一般的に「今後MaaS市場が拡大すれば自動車の販売金額は減少するのでは」との懸念が取りざたされているものの、MaaS市場が拡大した際には、自動車販売などの既存市場を浸食することはない と考えている。なぜなら、既存市場とはターゲット層が異なっており、新たな市場が創出されるからだという。 例として中島氏は、スマートフォンのソーシャルゲームを挙げて説明した。ソーシャルゲームは既存のテレビゲーム市場とは異なる時間帯(隙間時間)を開拓したため、既存市場への影響は軽微であったと指摘。 MaaS市場も既存市場とは異なる顧客層や時間帯を開拓し、新たな市場を創出すると考えているそう。 次に、中島氏はMaaSの現在の市場構造の紹介と今後の市場構造の展望についてふれた。現在は自動車メーカーとサービス事業者の2者で市場が成り立っており、住み分けがなされている。(写真を参照) しかし、今後は、例としてトヨタがモビリティサービス専用EVである「e-Palette」の車両制御や車両状態管理などに必要なAPIをサービス事業者に開放したように、「車両制御は車両メーカーが行うもの」ではなく、サードパーティーであっても車両制御が可能になると指摘。こうした動きがますます広まり、MaaSの市場構造は今後複雑化していくだろうとの見解を示した。 ――― 中島氏は「今後MaaS市場が拡大しても既存市場を浸食することはない」との見解を述べていたが、本当にそうなのだろうか。例えば、携帯電話カメラの登場が既存のカメラ市場に与えた影響のように、長期的な視点で考えるとMaaS市場が既存市場に対して何らかの影響が及ぼす可能性があるのではないかと考えた。今後のMaaS市場と自動車関連市場との関係について注視していきたい。 (宮川 典子)

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