矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2018
インフォテリアが次世代型ブロックチェーンを開発するZilliqa社と提携
インフォテリア社は、ブロックチェーン事業を展開するZilliqa Research Pte. Ltd(本社シンガポール 以下ジリカ社)との業務提携を発表した(8/2)。 まず、インフォテリア 代表取締社長/CEO 平野洋一郎氏は、今回の業務提携の目的として、日本企業でのブロックチェーンの採用、導入の促進を挙げた。異なるコンピューターシステムのデータをプログラミングなしで連携できるインフォテリアのミドルウェア「asteria warp」と、ジリカ社の次世代型高速ブロックチェーン「Zilliqa(以下ジリカ)」を組み合わせ、既存社内システムとの相互接続を促進していきたいという。 続いて、ジリカ社 CEO Xinshu Dong氏は、パブリックブロックチェーンのスケーラビリティ問題(処理速度の遅さ)がビジネスでのアプリ活用のボトルネックとなっていると指摘した。ジリカでは、スケーラビリティ問題に対し、「Sharding(シャーディング)」という技術を活用することで、高速処理と高い拡張性を実現している。シャーディングとは、ブロックチェーン上のノードを複数グループにランダムに分割し、複数のグループが平行して取引の処理を行うものである。そのため、既存のパブリックブロックチェーンの処理速度が約10件/秒ほどであるのに対し、ジリカは最大2,800件/秒を処理できるという。また、特徴として参加ノード数の増加に比例し、処理件数も増加することが挙げられる。行われたデモでは、参加ノード数が400で処理件数は約500件/秒、参加ノード数が1,400で処理件数は約2,800件/秒であった。 パブリックブロックチェーンのスケーラビリティ問題への対策が示されたことで、ビジネスにおけるブロックチェーンの採用、導入への機運の高まりが期待できる。一方で、ジリカの処理件数約2,800件/秒に対し、Visaなどのカードネットワークでは約8,000件/秒の取引処理がなされている。そのため、新たな分散型エコノミーの実現、普及には、既存の企業システムとの統合の合理化や、更なる高速処理と高い拡張性が必要と考える。(宮川典子) ※写真はインフォテリア社 代表取締社長/CEO 平野洋一郎氏(左)とジリカ社 CEO Xinshu Dong氏(右)
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2018
一貫した顧客管理で顧客満足度向上 -SAPジャパンのCRMソリューション-
SAPジャパンは、新しいCRMソリューション「SAP C/4 HANA」に関する記者発表会を開催した(7/25)。  まず、SAP C/4 HANAを販売する背景について、SAPジャパン Customer Experience ソリューション事業本部の高山勇喜 事業本部長が説明した。高山氏は、現状としてバックオフィスとフロントオフィスの連携が十分でないために、顧客の満足度を高められていないという。フロントオフィス側で顧客にクーポンを配布したとしても、バックオフィス側で商品の在庫切れが続いていたら、顧客と企業の双方にとって望ましくない。こうしたボトルネックになり得るものをすべて解決することが、SAP C/4 HANAの役割であると語った。  次に、高山氏は「SAP C/4 HANA」の特徴を説明した。ERP「SAP S/4 HANA」と連携し、問い合わせから商品の受注、そして請求作業まで一貫した顧客管理を行う。これにより、ボトルネックとなり得る連携不足の解消が期待できる。また、マーケティング、コマース、セールス、サービス、カスタマーデータという5つのクラウドサービスから構成されているが、他社のCRMと組み合わせた利用が可能。既存のCRMを使いながら「SAP C/4 HANA」を一部導入したいという企業のニーズに応えた。さらに、UIは「SAP Fiori」に統一しており、一つの画面上でどの機能でも確認できる。  SAPは、7月25日より日本で販売開始する。導入先として、製造業や小売・卸売業、サービス業の中で①海外売上比率が20~30%以上、②ECサイトでの売上が全体の10%以上、③顧客とのタッチポイントが3点以上、といった条件に当てはまる企業を想定している。高山氏は、これらに当てはまる企業は顧客管理において複雑さを抱えており、ボトルネックをもつ可能性が高いため、「SAP C/4 HANA」を有効に活用できると語った。 (星 裕樹) ※写真はSAPジャパン株式会社 SAP Customer Experience ソリューション事業本部 高山勇喜 事業本部長

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2018
2018 生命保険会社におけるInsurTech市場の実態と展望
米国や欧州を中心にInsurTech(Insurance Technology)が盛り上がりをみせる中、日本でも政府を中心に『保健医療2035』やデータヘルス計画の立上げなど積極的な動きが目立っている。 そうした中、健康増進型保険に留まらず、2018年7月に住友生命が発売した話題の“住友生命「Vitality」”をはじめ、幾つかの生命保険会社が保険を軸としたエコシステムの構築に加え、アクサ生命などをはじめとした疾病管理プログラムの提供にも進展がみられるなど、前回調査と比べて取組みが活発化し始めている。 また、スタートアップについても、2018年7月にjustInCaseが少額短期保険の免許を取得するなど、変革の兆しがみられるほか、名古屋大学発ベンチャーのPREVENT社が提供する「重症化予防プログラム」をアクサ生命が採用するなど、InsurTechスタートアップの動きも目立ってきている。 本調査レポートでは、前回レポートと同様にInsurTechを取り巻くプレーヤーである、生命保険会社や少額短期保険会社の取組み状況、スタートアップを含むITベンダー各社の動向に加え、今回は新たに自治体(神奈川県、長野県松本市)や周辺事業者も取材。同市場を網羅的に把握、今後の方向性を展望することを目的とした。

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