矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2019
週休3日が羨ましい?
日本マイクロソフトは、自社の働き方改革の取組みとして、8月1ヶ月間は週休3日にすると発表しました。テレビカメラも入る記者発表会で、メディアに多く取り上げられTwitterのトレンドにも入りました。 平野社長は「週休3日にすることが目的ではない。」と言います。重要なテーマは仕事の生産性の向上です。従来どおりの仕事のやり方では、5日でやっていた仕事を4日で終えることはできません。「disruption(破壊)を起こし、新たな気づきを促したい。」とコメントしていました。海外企業と日本企業を比較すると、会議に出席する人数とメールのCcに入っている人数は日本がダントツで多いそうです。思い当たる節はおおいにありますね。​関係しそうな人を全部集めたものの発言する人は僅かな会議、部下に任せて良いのに上司がCcに入ったメールを読む時間…そのような「企業文化」の見直しからも生産性向上の余地はありそうです。 この4月から働き方改革法が施行されました。週休3日をただ羨ましがるだけではなく、それぞれの職場で、一人ひとりが短時間で効率的に働く工夫が求められています。なお、日本マイクロソフトは、週休3日をただぼんやりと休むのではなく、資格取得などの自己啓発や社会貢献の機会にしてほしいとのことで、そのための補助も行うそうです。(小林明子)
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2019
宇宙ビジネス拠点にオープンしたHub
シスコシステムズのイノベーションハブ開設に関する記者説明会に行ってきました(4/18)。 同社は、宇宙ベンチャーや異業種企業との交流でオープンイノベーションを加速し、製品、ソリューション、サービス開発を早いサイクルで実現させることを目的としたCisco Innovation Hubを4月18日宇宙ビジネス拠点、X-NIHONBASHI内に開設しました。同社はここで、異業種企業との協業を積極化し、新たな発想、知識・技術とのコラボレーション可能性を探ります。 同社はこれまでも12カ国14拠点でイノベーションセンターを展開していますが、センターでの取り組みは、既存のプロダクトがベースになる取り組みが中心で、既存マーケットもしくは既存付近のマーケットでのイノベーションに留まることが多かったようです。 そこで、本ハブでは新しいエコシステム、パートナーとの出会いの機会を設け、新たなマーケットに参入することを目的としています。 また、同社は、イノベーションチャレンジには主に3段階があると考えており、そのステップ1がアイデアハッカソンです。 このハッカソンは今夏の開催が予定されており、初夏には詳細が発表される見込みです。今のところは学生や個人でも応募できる方向性とのこと。 プロジェクト化、サービス化されるようなアイデアの誕生を期待したいと思います。(小山博子) ※写真は本説明会の登壇者、パートナー等。
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2019
AIにできない仕事⑰MaaSとアイドルAI比較 「その2.『モノ→コト』移行時代のデザイン」
AI(人工知能)がやがて人間の仕事の多くを代替していくって本当でしょうか。でも、AIにもできない仕事があるのでは? 車載ITを調査領域とする筆者がここ数か月関わっているのは「MaaS市場予測」です。ところで「MaaS市場予測」をやりながら、疲れた時癒されていたのが某「女性アイドルグループ」のYouTube新曲動画でした。おじさんは驚きました。おじさんにとってのアイドルは80年代。ひらひらのスカートでピンの歌い手というイメージでしたが、2020年代間際のアイドルは20人以上の群像。マイクでなくヘッドセットで、空いた両手をぶんぶん振り回しながら全米NBAハーフタイムショーのチアのように跳ね回ります。しかもテレビにはあまり出ず、CD販売よりも、ライブやライブ会場でのグッズ販売で利益を得ている模様。どこで切っても同じCDではなく、ファンが独特の楽しみ方をデザインできるライブこそが商品になってきたという事かもしれません。 このように、ここ40年で完全にビジネスモデルが変わってしまったアイドル産業に比べて、自動車産業の変化はこれからの20年で動くのではないでしょうか。ガソリンエンジン車→EV、手動運転→自動運転、クルマの保有→シェアリング・・・などなど。特に話題のシェアリングではクルマを「保有すること」ではなく、「シェアして体験する」ことがビジネスモデルになっていくといいます。一言でいえば「モノ→コト」の移行。 MaaSの話でなくて恐縮ですが、昨年11月、パナソニック創業100周年記念「100BANCH(ヒャクバンチ)」展示会でホーム用3Dプリンタ(写真あり)を見ました。これからの時代は、店舗で「これがほしい!」というデザインの商品を見つけたらデータだけ買って帰るようになるのだそうです。買ったデータを自宅の3Dプリンタに入れれば、店舗の製品と同じものを自宅で作れるということ。これは「モノ→コト」でなく、「モノ→データ」でしょうか。価値はモノにあるのではなく、買いたいと思うものを見つけに出かける喜びと、買いたいものに出会う喜び。そして自宅の3Dプリンタを使い自らの手で作り出す喜びにあるのです。やはり、これも「モノ→コト」シフトといえるかもしれません。 MaaS車両もユーザ需要に合わせて3Dプリンタで作る時代が来るのでしょうか。そこにはオーナーカー量産製造にはない、非常にパーソナルな趣味嗜好のデザインが存在するかもしれません。あるいは「ある地域独特の需要(雪が多いとか、川が氾濫しやすいとか)」「ある高齢者独特の需要(身体的な補完)」に対応するデザインかもしれない。逆に非常にパーソナルな趣味嗜好のデザインこそがオーナーカーの生き残る道となるのでしょうか? 3DプリンタはAIで制御可能です。でも、規格外の需要を見つけ出してデザイン化するのは案外アナログな仕事です。それを現場に設置するのはさらに人間臭い仕事になるのではないでしょうか。 AIにできない仕事のヒントはこの辺りにもあるかもしれません。(森健一郎)   ○本コラムの「その1.コア層マーケティング」は以下のURLよりご覧いただけます https://www.yanoict.com/daily/show/id/346 ○ 本コラムのシリーズ②の続きは、5月アップのアナリストオピニオンにてご覧いただけます

Main Contents Topics

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2019
2018/2019年版 FX(外国為替証拠金取引)市場の動向と展望
FX市場は拡大しており、預り残高は1兆円を優に超える規模となり、口座数は600万口座超となった。また、取引高も相場動向に影響を受けるが4,000兆円規模で推移している。 2017年、「店頭FXのレバレッジを10倍に規制?」ということに端を発した問題は、2018年末に「決済リスク管理の強化」に落ち着いた。現在各社は、19年施行の日次データの報告、20年施行のストレステストを通じた自己資本の拡充に向けて体制整備を整えつつ収益構造の変革を進めている。近々では、マネーロンダリングへの対応やサイバーセキュリティ対応へ向けた取組みがなされている。 こうした激変期の中、各社の対応状況を掲載すべく例年に比べ発刊時期を遅らせた。 本調査レポートでは、従来の定性・定量情報に加え、「決済リスク管理の強化策」、「RegTechの対応」についても盛り込み、注目を集めている「仮想通貨事業への取組みとFX事業との相乗効果や影響」についてヒアリングを敢行した。 今後、各社がどのような戦略をもち、FX市場を成長・発展させていくのか、市場動向やマーケットサイズを踏まえつつ、有力企業を通して各社の戦略や将来展望をまとめた。
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2018
2018 銀行における次世代決済サービスの実態と将来展望
経済産業省が発表した「キャッシュレス・ビジョン」をはじめ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックやその先を見据え、キャッシュレス化社会の実現に向けてカード業界が盛り上がりを見せている。昨今、特に地方銀行を中心にデビットカード発行に参入しており、今後も多くの銀行が参入を予定している。また、銀行の中には、イシュアに加えて、加盟店開拓まで手掛ける銀行が幾つか登場するなど、注目すべき動きも出てきている。また、2017年には横浜銀行の「はまペイ」や飛騨信用組合の「さるぼぼコイン」をはじめとした「銀行Pay」が登場、今後も複数の銀行が参入を予定している。 そこで本調査レポートでは、デビットカード市場(ブランドデビット、J-Debit、銀行Pay)に焦点を当て、ブランドデビット発行事業者や銀行Pay発行事業者などの実態について調査した。 市場の算出に際しては、ブランドデビット、J-Debit、銀行Pay別に市場規模を算出しているほか、J-Debitとブランドデビットでのシェアやブランドデビット提供事業者のシェアについても算出している。カード会社の取組みを網羅的に把握することで、キャッシュレス化の推進に対する課題を分析、決済インフラのあり方を展望した。
12 27
2018
2019年版 MaaS市場の実態と将来予測 -サービス化する自動車産業1 市場分析編-
これまでのMaaS市場についての情報は、新聞、雑誌、セミナーなど情報量は多いが、切り方や、概念や市場規模がバラけているという印象であった。 そこで今回のレポートでは「米国SAEの分類に準じてMaaSのサービス分野を設定した」ことと「MaaSプレーヤがどのようなデータを活用してサービスを構築しているか」という横串・縦串を使って、国内MaaS市場を徹底的に分析した。 当レポートにより、~2030年までの国内MaaS市場を11のSAEサービス分類に近い形で予測することが可能になった。 またMaaSが自動車産業をどのように変えていくかを考察。大変化の中で、日本OEMがいかにGAFAや海外OEMとのプラットフォーム競争でサバイバルするかについて明示していく。 日々大量に配信されるMaaS関連情報に1本の芯が通ったように感じるのではないか。 今回だけではない。将来にわたっても活用しやすく編集した。「単一のモビリティ」か「マルチモーダル」かなど、新プレーヤの性格分類にはめ込んで見ていくことができる。 CASEによりもたらされる自動車産業大変革。その果実がMaaSだとすれば、当レポートは、変化を乗り切り果実を手に入れるための戦略立案の一助になるものと確信している。

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