矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

Daily column

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2020
AIにできない仕事㉑ AIは完全自動運転カーの開発ができないのでは
AI(人工知能)がやがて人間の仕事の多くを代替していくって本当でしょうか。でも、AIにもできない仕事があるのでは? ソフトウェア開発技術者は自動運転カー用ソフトウェア開発の仕事に恐怖を感じるといいます。 なぜなら事故が起こった場合の責任の順位は①OEM、②ドライバ(もしくは①②が逆)、③プログラム開発者、となっているからです(レベル3までの場合)。レベル4以上の完全自動運転カーでは、さらに責任の順位が高まるでしょう。 誰だって責任を背負うのは嫌です。ましてや自動運転カーが人身事故を起こした場合、法的責任追及を免れたとしても、自分が開発したクルマが人を傷付けたと知った時、大きなショックを受けるのではないでしょうか。(イメージイラストあり。自動運転カーの事故) このような状態が続けば、「同じソフトウェア開発ならば、自動運転カーよりもロボットのほうが気楽だね」と理系の若者はそろって自動車業界を避けるようになるかもしれない。就職先にあえて苦しむ業種を選択する学生は少ないでしょう。このままだと自動車産業には優秀なソフトウェア技術者が集まりにくくなるのは明白です。その結果、欧米中などの企業との競争にも勝てなくなるかもしれず、日本の製造業の中心的存在の自動車産業が弱体化してしまいかねません。 けれど逆に、こうした兆候こそが自動車産業を鍛え上げるのかもしれません。例えば「何とかして優秀な人材を取りたいから法的に難易度の高いL3カーはとりあえずSTOPして、L2+カーで推進しろ!」とか、「車載ソフトウェア開発者の教育環境を充実させよ、そこに投資しろ!」とか、「法的対応能力を引き上げよ!」とかいう英断を下せるようになると思われるからです。 AIは「自分がだれかを傷つけたのでは・・」と悩むことはないでしょう。こうした恐怖を感じません。事故にあう人間と同じ造りをしている人間がプログラム開発者であればこそ感じる苦痛、恐怖です。したがってAIだけでソフトウェア開発を行うのであれば、自動車産業は、人事採用の時点で鍛えられにくいし、人事教育制度を高められないし、思い切った研究開発投資に踏みきれないのではないでしょうか。恐怖ゆえに英断を下せるということです。 1973年、本田技研工業が、CVCCエンジンを開発した時の記事を思い出します。世界中の自動車メーカーが「この規制内容を達成することは不可能だ」とおびえて反発した、超厳しい米国の排気ガス規制「マスキー法」に対して、本田技研工業はむしろ世界に出るチャンスだととらえ、世界で初めて基準値をクリアするCVCCエンジンの開発に成功しました。その成功はその後、世界の低公害車の本格的開発を施すとともに、それまでは不安定だった同社の四輪メーカーとしての地位を確固たるものとし、日本の自動車産業の技術力を内外に示すものとなりました。厳しい規制の恐怖を、挑戦意欲に変えて、打ち勝てたから同社の現在があるのでしょう。 AIにできない仕事のヒントはこの辺りにあるかもしれません。(森 健一郎)
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2020
【IT×植物】花の名は。-IT×植物で生活に潤いを②
矢野経済研究所 ICT・金融ユニットでは、研究員がリレー形式でコラムを執筆しています。 今年度のコラムのテーマは「IT×○○」です。「IT×金融」のFinTechをはじめ、多くの「IT×○○」が誕生しています。 研究員が、今まで耳にしたなかで面白かった「IT×○○」や、あったら面白そうな「IT×○○」について綴ります。 4人目の投稿者は、働き方改革ソリューションやビジネスプリンタに関するレポートを執筆している星です。 https://www.yano.co.jp/market_reports/C62103500 https://www.yano.co.jp/market_reports/C62103600 _________ 気になっていた「いい香りのする花」の名前を知るために、実際にハナノナを活用してみました。ハナノナのアプリを立ち上げ、花にスマートフォンをかざすと次のように判定してくれました。 100%の確率で「ソケイ」という判定。ソケイで検索すると、この花からとれる香油をジャスミンといい、香料として使用されていることがわかりました。 ハナノナを通じて花の名前を知り、そこから様々な情報を手に入れることができる。「IT×植物」により、私たちの生活に潤いを与えてくれるサービスだと感じました(星裕樹)。 ※第一回は以下よりご覧いただけます https://www.yanoict.com/daily/show/id/637

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