矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2019.03.13

【「蒸留」はエッジコンピューティングに革新をもたらすか】

調査レポート「2019 クラウドコンピューティング(IaaS/PaaS)市場の実態と展望」(3月発刊予定)の発刊に際して、クラウドベンダ各社を取材した。IaaS/PaaSに留まらず、関連分野であるエッジコンピューティングについてもお話を伺うことができた。

エッジコンピューティングとは、現場のデバイス周辺のコンピューティングリソースによる処理をさす。ネットワークに接続しなくとも分析できるため、瞬時の処理が可能という特徴をもつ。用途としては、迅速な判断が必要とされる自動運転や工場のIoT化などを想定する。 

エッジコンピューティングのデメリットには、処理性能や消費電力などが制限されることが挙げられる。そのためエッジにAIを搭載するに当たり、計算量を抑えることが求められる。この課題を解決する方法の一つに「蒸留」と呼ばれる技術がある。

蒸留とは、既に訓練された精度の高いAIの入出力を、計算量が少なくてすむAIに学習させるというものである。これにより、高精度かつ短時間で消費電力が少ない処理が可能になる。 

蒸留を用いた取り組みについて紹介する。2018年10月に国立研究開発法人情報通信研究機構は、音声が入力されると8言語のいずれであるかを識別するシステムを開発したと発表した。従来の方式では何語であるかを判断するのに10秒程度を要していたが、蒸留が採用されたこのシステムは約1.5秒の音声を即座(0.15秒)に識別できるようになった。識別率についても9割以上と高い。

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今月発刊するレポート「2019 クラウドコンピューティング(IaaS/PaaS)市場の実態と展望」には、エッジコンピューティングに関する内容も盛り込んでおります。機会があれば手にとっていただけると幸いです。​(井上圭介)

※参考URL

①国立研究開発法人情報通信研究機構の発表

https://www.nict.go.jp/press/2018/10/18-1.html

②弊社資料のご案内

https://www.yano.co.jp/market_reports/C60124500

井上 圭介(イノウエ ケイスケ) 研究員
リサーチ・コンサルティング業務に携わることで、お客様のお役に立てればと思います。 調査を通じて、価値のある情報を発見・提供することをめざし、日々精進してまいります。

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