矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

2021.04.14

【アナリストオピニオン】「オートモーティブワールド2021」レポート 増えてきた周辺環境に利をもたらす発想のビジネスモデル①

開催概要

第13回オートモーティブ ワールド 2021」は、2021年1月19日~21日の3日間、東京ビッグサイトにて開催された。同展示会は「第35回 ネプコン ジャパン」等と同時開催されており、来場者数は同時開催合計で14,806名。さすがに今回はコロナ禍のため前回来場者数に比べると減少しているが、この時期に徹底したコロナ対策の上でリアル開催できたことは、それだけで成功といえるのではないか。全参加者にサーモグラフィ等による体温測定がなされ、受付には飛沫防止シート設置、医師・看護師が医務室に常駐していた。

期間中は展示会とあわせてコネクテッドカー、MaaS、自動運転/ADAS、EV/FCV(燃料電池車)といった、自動車業界注目のトピックを扱う専門技術セミナーが開催された。セミナー受講者数は3日間で6,377名。各セミナー会場は入口に消毒液を設置、椅子も間隔の余裕をもって置かれていた。

「オートモーティブ ワールド 2021」が開催された国際展示場のゲートを入ると、右に青、左に赤のシートが敷かれていた。通常の展示会は左側の東棟・西棟で開催されているのだが、2021年1月現在、夏に開催される予定の東京オリンピックのメディアセンターが東棟に建設されているため、同展示会会場は右側の南棟で開催されることになっているのだ。コロナ対策とオリンピック対応の2021年オートモーティブワールドは、今後も長く記憶に残りそうである。

2021年のCASE動向

2020年はCASEのSとAの勢いがそがれた年であった。
まずS(=シェアカー,MaaS)だが、2020年4月からのコロナ禍の影響で不要不急の外出ができなくなり、また三密回避のため同乗するサービスが避けられ、シェアリングカー用途が減少。成長が滞ってしまった。
次にA(=自動運転)では、世界的な自動車販売台数減少から、各企業の開発投資意欲も減退し、ウーバーの自動運転部門売却(オーロラへの)にみられるように、特にレベル4自動運転開発は速度が落ちた印象だ。逆にレベル3自動運転は世界中で新車販売の流れにあるのだが…。

それに比べてCASEのE(=EV、xEV)では、2030年には世界の新車の30%がxEVになると見られており、各国のカーボンニュートラル方針が大々的に発表され、バイデン新米国大統領は「グリーンエネルギー投資計画」をかかげ、ますます勢いづいている。
もちろんCASEのC(コネクテッドカー)は、C・A・S・Eの中で最も早く普及する(クルマに搭載される)と予測されており、新車に占めるコネクテッドカー搭載比率は、2035年に乗用車で80%、商用車で75%に達すると予測できる。

さらにここにきて注目度が高まったのが自動車のソフトウェア化である。CASE機能を実現するために爆発的に大容量化を続ける車載ソフトウェアだが、その一方でEVやシェアカーは1台当たりの価格低下が予測されており、コスト削減のためにソフトウェア開発の効率化が必須となってきた。開発効率化のためには、トヨタのアリーンOS、VWのvw.OSにみられるようなビークルOSを活用する模様。ビークルOSの周辺で活用するために多種多様な開発ツールも上市されてきている。
当展示会は「OEMやTier1の人気セミナー講演で集客し、Tier1以下のハードウェアベンダやソフトウェアベンダ、素材メーカなどの出展企業は来客にアピールしてビジネスチャンスをゲットする」という構造をもとに開催されているときく。
今回は展示会において、勢いがそがれたと聞くCASEのSとAのベンダ、注目度高まる車載ソフトウェア・ベンダ、に関してその本当のところはどうなのかレポートしていく(森健一郎)。

※全文は以下よりご覧いただけます

https://www.yanoict.com/opinion/show/id/308

森 健一郎(モリ ケンイチロウ) 主席研究員
市場の分析は、数字だけには留まりません。得られた数字の背景には、開発担当のパッションや、販売担当のため息、消費者の感覚の変化・・・など様々な人間くささがあります。こうした背景を踏まえたコメントを丹念に拾い、市場の将来像を予測分析していきたいと考えています。

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